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おそらく20年くらい前の話ですが、当時私は札幌に住んでおりました。
帰宅途中の札幌駅で東改札前を通りがかった時に、ある一人の男性に目が留まりました。
その人は遠目でもわかるくらいにかなりの癖っ毛で、牛乳瓶の底みたいに分厚いレンズのメガネをかけていました。
(あ!あの人教科書で見たことある。)
心の中でそうつぶやいていました。
(多分だけど、棟方志功さんだ!)

実際の服装は、かなりラフな格好でしたが、上の画像のような方が改札の方を見ながら一人、柱の影に佇んでいました。
私は有名人に会えたかもしれないとワクワクしながらも、違ったら恥ずかしいので、さりげなく近づいてみました。
そうしたら、その方が背負っていた黒いリュックサックに名札がつけてあって、そこには「棟方」と大きくマジックで書かれていたので、フルネームは書かれていませんでしたが、(やっぱり棟方志功さんだー)と興奮したのを覚えています。
棟方志功さんは青森県出身の画家で、その頃、札幌でも「棟方志功展」が開催されることもあったので、展覧会に合わせて来ていたのかなくらいに思っていました。
何年か経った頃、なんとなく棟方志功さんについて調べてみたら、なんと!
私が生まれる前に亡くなられている方でした。
じゃあ私が会ったあの方は一体誰!?と思いますが、やっぱり棟方志功さんだったんじゃないかなぁと思います。
道理で服装が少し古めかしいわけだと妙に納得しました。

こんな感じの服にリュックを背負っていて、ネームタグは紐で縛るタイプのものでした。